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ぴっぴ教団爆誕編 <チャイナドラゴンの乱>(2)


女王がいた

お客さんたちも騒然としている。とそこに女王の姿を見つけた。彼女はやけに落ち着いている。そして発見した!胸に輝くチャイナルビー。もしかしたら、この騒然とした状態はチャンスかもしれない。ぐぴぴに耳打ちして、女王の元に近づいていくことにした。


ボディーガードらしき男が左右に1メートルほど離れて控えている。チラチラ周りに睨みをきかせる様子は堂に入っている。多分、こやつらは一流だな。下手なことをすると面倒なことになるかも。


まあ私の格闘能力はビットコインと同じくらいだからそこらの草コインには負けないけどな。


さてどうしたものか。


困ったなーと思っていたら耳につけた無線機にトーヒの声。


「ぴっぴ様、なにやら怪しげな勢力がどうやらお城を攻めているようです。でも、これはチャンスかもしれません。チャイナルビーを手に入れましょう。ただ、チャイナルビーは女王の胸についているが簡単には剥がせません。女王ごとさらってきてください。」


「いやあ。簡単です。ボディーガードは僕に任せてください。10秒後にボディーガードたちは1分だけ無力になりますのでその隙にどうぞ」


でた。トーヒの謎パワー


女王をさらう


もうあまり驚かない。目の前の強窟な男が雪崩が崩れるように気絶をした。どうせトーヒはどうやったのか教えてくれないし、どうでもいい。ぐぴぴとぴっぴは手慣れた手つきで女王を左右からがっしりとつかみ連れて行った。


廊下

これがあの地響きの原因か。青いドラゴンの姿がそこにいた。これは参った。滅多に街に降りてこない竜が都会のど真ん中のお城の中にいるのだから。トーヒの言った、対抗勢力の仕業なのだろう。


でもまあ、チャイナ国の抵抗勢力は私にとっての敵というわけでもないし、このチャンスをくれたことに感謝だが、このドラゴンにやられるわけには行かない。ドラゴンのいない方に私たち3人は逃げて行った。


それにしても女王は抵抗せずに連行されている。屋上に出るとヘリコプターに乗ったずぴぴが待っていた。乗れと目て合図を送ってくる。3人は空の人となった。



離脱


やれやれこれで一見落着だ。さて、女王からチャイナルビーをいただいて、女王をどこかに放逐すればばっちりだろう。


と女王を見たら


女王が笑っている。


なぜか笑っている。


そういえば、一言も女王は声をここまで発してこなかったのに突然高らかに笑い出したのだ。


「やっと会えたな。ピピリオンよ。神代の時代の恨みはらさでおくべきか。ここであったが1億年目だ」


...


えっ

高度3000メートルでなにがおこるの?


...


上空3000メートル

繰り返すよ。

ここは高度3000メート。女王を捕まえて、アジトに連行すべく、ヘリで移動をしていたわけ。そこで、初対面の女王が何か言い出したの。神代(かみよ)の時代の恨みってさ。私は神かよってこと。と思っていたら


女王がだんだん赤くなってくるではないか。


バキバキバキ


あー。でかくなってるし。


赤い龍になった。あの蛇みたいな東洋の龍だよ。っていうかヘリコプターが内部から破壊されていく。


やばい!とおもったら運転席にいたはずのずぴぴが後ろにやってきて、私を抱きかかえた。そしてぐひひにもパラシュートのリュックを投げていた。


私はずぴぴに抱かれてヘリコプターの外に飛び出した。飛び出したと同時にヘリは木っ端微塵になったその空虚なはずの空間には赤い龍がうねうねと空を揺らいでいる。


赤い龍はこちらを睨みつけ、落下中の私たちに襲いかかってきた。さすがの私も絶対絶命だ。。。


もうやられると思った瞬間に、私は見たこともない聖なるものを見た。


まるで天使のような風貌をしている。背中には大きな白い羽が。頭には鳥の頭が生えているといっていのだろうか。奇妙なのだが、私の心はこれは聖なるものとして認識しているよう。

その天使は赤い龍と私たちの間に割って入ってきた。脳に響くような声て、その聖なるものは行った。


「去るがよい。チャイナドラゴンよ。ピピリオンとの禍根はもう1億年前のこと。ここにいる少女とは別の事象である。次元が異なった今その恨みは消されるがよい」


「はああーーーーーーーーーーーーーー。なんでお前がここにいる。ヨゲンノトリは我が種族の味方ではなかったのかっ!」


チャイナドラゴンが、さらに赤くなり突如火を吹いた。ところがその火は、ヨゲンノトリと呼ばれる聖なるものの右手で霧散した。

あれ。気がついたら私とずぴぴは浮いている。これはヨゲンノトリの力なのか。

ヨゲンノトリ

チャイナドラゴンと呼ばれている美しかった女王はヨゲンノトリと対峙している。でも、ヨゲンノトリは女王を退治しようと思っているわけではなさそうだ。


「チャイナドラゴンよ。あなたは美しい。その美しさに憎しみの顔は似合わない。その美しいさを大切にしてほしい。私はあなたに昔から憧れていたのですよ。あなたの美しさは、アフロディーテでもかなわないだろう。クレオパトラも嫉妬すると思う。」


歯の浮くようなセリフ。思いがけない、聖なるものの言葉に絶句してしまった。そんなミエミエの言葉が通じるわけが。。。


「そ・そー?そうよね。ヨゲンノトリがそう言うなら嘘ではないよね。まあいいわ。昔のことだしもうわすれますか。そういえば、あなたは私の策略でチャイナルビーを盗みにきたのよね。この人間の少女に使いこなせるかしら。あげるから使いこなしてごらん。いっとくけど、若返りの効果なんてのは、おまけよ。」


と竜の姿の女王はいった。そして龍から赤い光がふわふわと私の手元にゆっくりと浮游して移動してきた。それはとてもまぶしい赤い光を放っていた。



顛末

ヨゲンノトリという聖なるものが私達をアジトまで飛ばしてくれた。これはワープというやつだろう。それにしても私はしっかり聞いた。チャイナドラゴンは私と1億年前になにか因縁らしきものがあったようだ。


私には地球にずっといる時間はないので簡単に話をさせてもらう。


「まず、あなたは私の敬愛するピピリオン様の生まれ変わりである。生まれ変わっても私の敬愛は変わらない。そして、あなたは全知全能の神の血を引き、世界を統べるはずであったのだが... 」



「こ、これは私の口からは言えないが、あなたは1億年の時をさまよい、やっと転生できたのだ。だが、力のない人間の少女となって生まれたのはなんの因果だろう。」


「あなたの転生は最近多くの地上の神々に知れ渡ってしまったようだ。これからもちょっかいを出されると思う。あなたは強くならねばならない。」


「チャイナドラゴンの与えたそのチャイナルビーだが、それ自体は増幅器であり、またトリガーとなろうかと思う。使う時には望むことを念じて、ルビーに思念を送り込めばいい。あなたであればすぐに使いこなすだろう。」


私は彼の言葉を聞いてなにやらワクワクした。さて、これを使って世界のお宝ゲットだぜ!海賊王に俺はなる!!


ぐぴぴとずぴぴが目覚めたので少し話をしたが、彼らはヨゲンノトリのことはまったく口にしない。聞いてもはぐらかす。なにやら洗脳されているようだ。ドラゴンのことは認識していた。どうやって逃げれたのかはよくわかってないらしい。


枢機卿のトーヒは、「お疲れ様でした。昔の友人に会えたようですね。」とまた知ったか風なセリフを吐いている。


こいつは人間としてすぐれているということではなく、ドラゴンやヨゲンノトリに近い存在なのかも。でもまあきいても、おしえてくれんだろうなー。



さてこれがぴっぴの冒険の始まり

かかってこいやー


おしまい

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